Java言語によるオープンソースのソフトウェア開発環境として有名なEclipseの使用方法の解説書。Eclipseプラットフォームの基本的な使用方法、チーム開発でのソフトウェア構成管理(CVSの使い方)、Eclipseのプラグイン開発について解説されている。400のTipsとして細切れに解説がされているので、どこからでも読むことができる反面、情報が十分に整理されていないような印象を受けた。 この本を手に取ったのは、ソフトウェア開発効率・品質向上のためにEclipseプラグインを開発をしたい思...
殺人をテーマとした物語が3つ。テーマがテーマだけに、読んだ後に気分が良くなるようなものではない。ただ、物語には興味を引かれて一気に読み上げることができた。「琥珀の中に」では男性の死体を水槽の中に、「循環不安」では女性の死体を車の中に。主人公達はその死体達にとりつかれたように振り回されていく。この2作品は、物語の展開に惹かれはしたものの、正直なところは読んでいて気分が悪かった。作品としては評価するものの勘弁して欲しいという感情を持った。 本の表題ともなっている「世界中が雨だったら」は学校で暴力...
十代はじめの若者が恋を経験し始める2つの物語。「こうばしい日々」はダイという少年がクラスメートの女の子と恋をして、「綿菓子」は姉の元ボーイフレンドに恋をして。若い頃はこんな風に恋いに憧れ素敵な気持ちでいられたよね、というのが素直な感想だと思う、実際。ちなみに僕は現在20代、この本が出版された年から考えると、おそらく著者がこの作品を書いたのも20代ではないだろうか。こう考えてみると、これは20代くらいの人間の恋に対する見方の一つなのではないだろうかと思う。若い頃は恋にもっと必死になれたと、ちょっ...
「千葉」と名乗る人間の姿をした死神と、これから死んでいく人間との物語。全6話で構成されていて、それぞれは独立した物語で、キャラクターものの小説。読み終わった最初の感想は、死神が出てくるような話にも関わらず爽やかな感じだな、というもの。主人公の死神は、割り当てられた人間が死に値するか否かを判定するのが仕事。人間の事には関心が無い、何を考えているかわからないと言いながらも、担当する(判定対象の)人間に深入りして行く。最終的には人を死に追いやるのだが、憎めない死神。 6つの話に登場する人間はみんな...
「R」という統計計算用フリーソフトウェアを利用した、品質管理に統計学の手法を適用する入門書。本書は、「R」というフリーソフトウェアを利用することを前提としてはいるが、どちらかというと統計学の品質管理への適用方法の入門書という色合いが強い。グラフ・管理図、チェックシート、パレート図、ヒストグラム、特性要因図、散布図、層別というQC7つ道具のうち、チェックシート以外のツールについての、具体的な例を示しながら解説されている。具体例では、統計的に品質を分析しその改善策を検討していく流れが示されており、...
中国という国について知りたい。そう思って、手に取ってみた本がこの本。薄い本ではあるが、北京原人の時代から胡錦涛体制の現代までの中国史が簡単に描かれている。全体を読んでみた感想は、中学生や高校生の頃に世界史で学んでいることのはずだけれど、何となく覚えても居るのだけれど、あの頃は全然わかっていなかったのだな、という感想を持った。中国の歴史を簡単に紹介してる本ではあるが、そこに登場する人物や言葉などは日本人である我々にも多大な影響を与えていることばかりだな、と言う印象を持った。例を挙げるにも多すぎる...
ガブリエル・ガルシア・マルケスのルポルタージュ集。本書の翻訳の底本は、ガブリエル・ガルシア・マルケス「ジャーナリズム作品全集」第六巻「ヨーロッパとアメリカ大陸から第二集(1955−1960)」ということで、取り上げられているルポは、ベネズエラの独裁政権の崩壊の時代のもの。 実際のところ僕は、この時代のベネズエラや南アメリカについては詳しくない。というよりもほとんど何も知らない。時代背景を知っている方がより面白く内容を読むことができるはずだとは思うが、そうでなくとも関心を持って読むことができた...
なんて読みやすいビジネス書なのだろう、というのが第一の感想。「戦略的思考」について入門から始まり、企業や公共分野への適用までを取り扱う本書だが、そのはじまりは東京から伊勢志摩へ出かけることの価値について分析から。東京から伊勢志摩まで出かけるパックツアーで、移動時間、睡眠時間、現地で活動できる時間などがどれくらいかを調べる。現地で活動できる時間をどれだけか把握した上で、そのパックツアーの価格と並べてみる。そのようにして分解して考えた場合に、そのパックツアーの価格が妥当か、参加する人にとって価値あ...
人間関係について述べられた自己啓発書。読んでみれば、書いてあることは至極当たり前のことばかりと思うのは私だけではないと思う。しかし、当たり前のこととわかっていながら、それに取り組めていないというのが実際のところ。そして、当たり前のことを本に指摘されたからと行って、そうだとは思いながらも、取り組めないのも実際のところ。 この本では、人を動かす三原則、人にすかれる六原則、人を説得する十二原則、人を変える九原則、幸福な家庭をつくる七原則で構成されている。書かれていることは、結局は「他人を思いやりな...
ピーターの法則とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」である。具体的に説明すると、技術に秀でた有能な技術者はその能力を認められて主任へと昇進する。ところが、技術に秀でた有能な技術者が部下をコントロールし、その仕事を円滑にすすめる能力に長けているとは限らない。そのような有能な技術者は主任になることによって、何も生産しない無能な人間となってしまう。仮に主任として優秀であったとしても、更に昇進を繰り返し、部長や役員や社長となった結果何も生産しない無能な人間となって...
僕はこの五輪書の教えを「正攻法で行け」であると理解した。五輪書はその名の通り地・水・火・風・空の五つの巻で構成されている。地之巻では兵法のあらまし、水之巻では剣術の道理・火之巻では戦いのこと・風之巻では宮本武蔵以外の流派のこと・空之巻では真実の道が描かれている。 宮本武蔵は武士であり、五輪書は剣術の指南書であるが、本書に記されている記述には普遍的な記述も多い。風之巻で、他の流派の欠点について述べられているが、それはすべて「敵を切る」という観点から考えて合理的でないことを欠点としてあげている。...
「健全なる常識を持つ、世界に通用する紳士たれ」「知育、徳育、体育」と言う平生釟三郎の言葉は、甲南大学を卒業した者であれば当然知っている。そして僕自身もその一人である。しかしながら、甲南学園を作ったこと、文部大臣を務めたことなどは知っているが、その生涯についてとなるとほとんど何も知らない。 主な経歴を順に並べると、高等商業学校を卒業、兵庫県立神戸商業高校校長、東京海上保険株式会社入社、甲南幼稚園・小学校・中学校を創立、甲南病院を創設、川崎造船所社長に就任、ブラジル経済使節団団長、貴族院議員、広...
ケースメソッドとは何かという基本的な解説、ヤマト運輸のケースを使用したケースメソッドの実例、ケースメソッドを行う上で利用できるツールの紹介という構成の書籍。ハーバード、スタンフォード、慶応などのビジネススクールでよく使われているというケースメソッドだが、具体的にどのようなものなのかというといまいちイメージしにくい印象があった。そこで、具体的なケースメソッドの事例が載っているこの本を手にとって読んでみた。具体的なケースを読むこともでき、また実際のケースメソッドのレポートやプレゼン資料を見ることも...
「はい」と「いいえ」という言葉を使ったコミュニケーションについて。まずは、以下の2つの問答を想定してみる。<問答1>A:「情報処理技術者試験の勉強なんかしたって、実務に生かせる訳ではない。」B:「はい、そうですね。実務に生かせるようにするには、その内容を十分に理解する必要がありますね。」<問答2>A:「情報処理技術者試験の勉強なんかしたって、実務に生かせる訳ではない。」B:「いいえ、そんなことはありません。実務に生かせないのは、その内容を十分に理解で...
77冊のビジネス書について、要約・背景・影響について紹介されている本。一通り読んでみた最初の感想は、「物足りない」。77冊もの本に書かれている内容を1冊の本に要約してしまっているので当たり前ということも言えるし、良書が紹介されているので読みたくなるのは当然であるということも言えると思う。 紹介されている本は、「P・F・ドラッカー」「マイケル・ポーター」「アダム・スミス」「J・M・ケインズ」「F・W・テーラー」など、定番中の定番が多い。経営学を学ぶのであればこれくらいは読んでおかなければならな...



