「自動車」=「20世紀の恋人」とは初めて聞いた言葉のような気がする。しかしなるほど、この本を読んでみて自動車とその歴史をみてみると20世紀という時代は、自動車と人が恋人同士のように強い影響を与えあってきたんだなと感じることができた。
 僕は自動車にはあまり興味がないので、特にあの車がどうだとか、こうだとかいった話にはあまり興味がわかなかったが、それに携わった技術者の話には興味がもてた。「科学技術に国境はない」という言葉は、僕はとても好きだ。他にポルシェの「形の美しいものは性能にもすぐれている……。」という言葉も納得できる。
 最終章の20世紀の恋人で、欧米には日本では余り無い車種によるイメージの違いがあるということが述べられていたが、この項の中でディズニーが車を擬人化したが、その車がフォルクスワーゲン・ビートルだということはなるほど納得できた。ロールス・ロイスを擬人化したらちょっとタカビーな奴になちゃうんだろうな、とか。