この本では、宗教に関する根本部分が批判されているが、人の心を救うという宗教が人と人との争いを呼んでいると言うことや、人を救うと称して金を巻き上げているだけの宗教など僕の思うに当たり前の欠点を批判しているように思う。しかしワタルは、僕の考えと違い信仰者に対して働きかけていくことで宗教をなくしていくことに努めている。僕は、信仰者は信仰を続ければいいと思って関わらないようにしようとしている。それは逃げで良くない事なのかもしれないが、働きかけが争いとなるなら働きかけようとは思はない。
 この本の構成で、共通の登場人物を持っていて主人公の変わっていく書かれ方が楽しいと思う。しかし最後はなんだかとぎれて終わっているような気がする。