涼宮ハルヒシリーズの五巻目。エンドレスエイト、射手座の日、雪山症候群の3作品で構成された短編集。こちらの短編集は3巻目「涼宮ハルヒの退屈」程、お気楽な感じの短編集と言う印象は持たなかった。単に作品数が少なく、一つ一つの物語の長さが長かったことだけが原因ではないだろうと思う。
 エンドレス・エイトは、夏休みが終わらないという話。射手座の日は、コンピュータ研とゲームで対戦するという話。この2つの話は割とお気楽な感じ。エンドレス・エイトはうる星やつらのビューティフルドリーマーを彷彿させる。
 雪山症候群は、孤島症候群で次は雪山とネタふりがなされていた作品。孤島症候群と同じような展開(殺人事件の発生)を期待させておきながら、全く違う方向に話が展開していく(逆にネタふりどおりの展開で物語を作る方が難しいのかも知れないが)。また、この短編は、珍しく結末がいまいちはっきりとしない。実は、これも次の作品へのネタふりなのだろうか?