プラットホームで、一人電車を待っていた。
MP3プレーヤで音楽を聴きながら、整列位置に立ち、線路の方に向かってぼーっとしている。
鞄から本を取り出して読んでも良いけれど、今日はなんとなくそんな気分ではなくて。


ポケットから取り出したケータイで時間を確認し、次に左を向く。
ホームにある電光掲示では、次の電車が来るまで10分足らずだということを、知らせている。
そして、また線路の方に向き直す。
僕だけがそんな行動をしている訳ではなく、電車を待つ人はみな同じような感じ。


僕の目の前には、大きな広告の看板がある。ルミネの看板。
その看板を見たいわけでは無いけれど、その看板に向かって立っている。
実際に、その看板に向かっては居るが、その看板を見ていない人も多い。


そこでふと考えたこと。
この広告看板の上にも、電光掲示を付けることはできないだろうか。
そうすれば、ホームで電車を待つ人は、わざわざ横を向いて電車の時間を確認する必要は無くなる。
みんな、前を向いて電車の時間を確認するようになるだろう。
そうすれば、必然的に広告の看板を見る時間が増えることになる。
広告主は広告の宣伝効果がまして嬉しいはずだ。
鉄道会社は、もっと高額な広告費を収集することができるかもしれない。


これがビジネスとして成功するかどうかまでは分からないけれど、
ビジネスの種。どこにでも落ちているものなのだな。
そんな風に感じた。