「現代の経営」、下巻では「マネジメントの組織構造」「人と仕事のマネジメント」「経営管理者であることの意味」が取り上げられている。
 「マネジメントの組織構造」では、企業の規模が拡大するにつれて経営管理者のなすべき仕事が変わってくる。そして、それにあわせた組織構造を持たねばならないという事が示されている。
 「人と仕事のマネジメント」では、人は自分の意志で仕事をしていかなければならないという事が示されている。人的資源が他の資源と異なる事は意志を持って居るという事であり、経営管理者と呼ばれる役職の人でなくとも、すべての従業員が管理の視点でビジネスを遂行する形が健全であると言うことを主張している。
 「経営管理者であることの意味」では、現代のビジネス環境では、経営管理者と呼ばれる役職の人の責任は大きいが権限が無いという状態になっている事を指摘している。現場管理者は、人事権などはスタッフ部門に取り上げられているが、部下の育成には責任を持たなければならないような状態である。これでは経営管理者が健全にその責務を果たせないという事を主張している。
 というのが、僕が大まかに理解した点。この本は、図などは一切無く、事例や主張などの文章でひたすら説明がなされている。内容は非常に興味深いのだが、一通り読んだ後に整理してやらなければ、十分に理解できないのではないかという印象がある。ここに示した私の理解では不十分や誤解があるような気がするので、機会を見つけてもう一度読み返したいと思った。