現代経営の課題について、情報・知識集約的経営、グローバル時代の企業経営、企業の社会的責任と企業倫理、少子化・高齢化時代の経営、産業構造の変化と企業経営のテーマで話が進められている。このように、ざっと並べてしまうとくだらない印象を受けてしまうが、実際の経営課題の中身を見ていくと経営を進める上で取り組まなければならないことがいかに多いかということに、改めて気づかされる。
 それぞれの課題については、第1巻「経営学の基本」に比べると実際の企業のおける取り組みの例などが豊富で理解しやすいテキストだったと思う。
 ナレッジマネジメントやベンチャー企業のような前向きなことから、企業倫理(業績至上主義の問題点)や情報セキュリティリスクのような回避しなければならないこと。さらに、ワークシェアリングや異文化経営のような企業の外との関係を意識しなければならないこと。こういった課題は、企業が社会の一員であることを考えるとすべて当たり前のことではあるのかもしれない。