この本を読んでみて一番最初に感じたのは、どこがスピード?、どこが人脈術?という感想だった。改めてみてみると、この本には「まえがき」らしい前書きがない、一つめのテーマをそのまま前書きとしているようだが、著者がこの本によって読者に何を伝えたいのかを明確に整理されていないという印象を抱いた。
 「人脈づくりは、自分づくり」、「理解する人は、理解される」、「行動が、友達をつくる」の三章の構成で書かれているそれぞれの内容は納得できるものも多いし、悪い内容では無いと思うのだが、読後には「で、結局、何が言いたいの?」という印象を持ってしまった。そういう感想を抱いたのは、私の読み方が、著者が意図したものと異なっていたことが原因だと思う。私はこの本を人脈術の指南書として読もうとしたが、著者にとってはコラム集のつもりだったのだろう。本のタイトルが紛らわしいことも問題だが、はじめにをきちんと書くということはやっぱり大切な事なのだなぁという再認識させられた。