東京23区各区がどのような街なのかを、区毎に紹介している本。著者自身も東京人のようだが、各区の住人を小馬鹿にしたような描写が面白い。私が思うに、東京人は人を下にみる習性がある。例えば、東京人は悪態をつく時に「こん畜生!」と、とにかく相手を下げずむ。東京の紹介が、人を小馬鹿にするという東京らしい口調で行われているところが、この本の最も面白いところなのかもしれない。
 ところでこの本は、区によってかなりページ数に差があるようなので、区毎にページ数を調べてみた。括弧内はページ数でページ数が多い順で、港(21)、渋谷(21)、中央(19)、世田谷(17)、千代田(15)、新宿(15)、台東(11)、中野(11)、豊島(11)、文京(9)、墨田(9)、杉並 (9)、練馬(9)、葛飾(9)、江東(7)、品川(7)、目黒(7)、大田(7)、板橋(7)、荒川(7)、足立(7)、江戸川(7)、北(5)の順。著者の好みもあるだろうけど、このページ数の差が各区の話題の多さと差だと言ってもあながち間違いではないのかなという印象を持った。しかし、北区のこのページ数の少なさはあまりにも寂しい。北区にももっと色々な話題があると思うので、北区についてちょっと調べてみようと思った。
 というように読者に東京への関心を深めさせることに成功している。そういったところが、上手いなぁと感じた