風は髪を乱している
風は木々を揺らしている
吹き抜ける風は
胸に抱いた悩みを連れ去ってくれる
そんな錯覚を連れてくる
揺らされている木々の陰で
それが錯覚だと確認している
それが錯覚だと気付く
やってきた錯覚の事を
恐ろしいと怖がってみる
気付いたことで安心する
それに安らいでいる自分に気付く