この巻では、帝国と同盟の内乱が交互に描かれていたが、その戦略などの面白さよりも、ラインハルトとキルヒアイスの音のない衝突が一番心に残るものだった。ラインハルトの行動にキルヒアイスが批判して衝突したことや、その後のラインハルトの決断のミスによってキルヒアイスを失うことになってしまった事の描写が読んでいる中で苦痛にすら思えた。その苦しさから解放させたものが、戦略面の面白さであったことに気付いて、自分って結構残酷な奴なんだなぁと感じた。その心理を一番感じているのが、この物語の中のヤン・ウェンリーというキャラクタなのだろう。