昔々、インターネットというよりもパソコン/ワープロ通信の時代から、
ネカマという言葉はあった。


ネカマとはネット・オカマの省略で、
ネット上で女性を演じる男性の事を指す。
# 一般に、実社会では男性として生活しており、
# ネット上で『のみ』女性を演じている男性を指す。


ところで、ネカマは、なぜネット上で女性を演じるのか?


その理由は、昔はネット上では、
女性よりも男性が圧倒的に多く(というか女性は珍しかった)ため、
女性であるというだけで、
ネット上のコミュニティ(電子掲示板やチャットなど)では、
簡単に人気者になることができたというのがその理由である。


さて、時は流れて現在。
インターネットの時代だが、もうネット上で女性は珍しくなくなった。
むしろ、ネット上で活動しているのは女性の方が多いように感じる。
そんな現在では、もう女性というだけでは人気者になることはできない。
それでも、ネカマは存在理由があるのだろうか?


僕は、存在理由があるのではないかと考えている。


それは演じることの楽しさや変身願望。


ネット上では、自分ではない自分を演じることができる。
それは、別にそうなりたいという人物像でなくてもよい。
役者が役を演じるように、ネット上で人を演じることは楽しいことだと思う。


男性が女性を演じたり、女性が男性を演じたり、
そこに違う自分を創ること。
それは、楽しいことなのではないのだろうか?


時代と存在理由は変わっているけれど、
回線の向こう側には、まだまだいっぱいネカマは居る(ネットオナベも)。