新会社法に関する関心からこの本を手にとって読んでみたが、新会社法がどういった物かという記載は多くはなかった。具体的には、法人化するメリット、会社の設立手続き、税金、お金の借り方、心得と言った内容が記載されていた。読んでみた感想としては、実務的と言うか、実際にアクションを起こすために読む本ということで内容に迫力があった。この点は、簿記や税理士試験の教科書などとは大きく異なる点だと感じた。
 この本に記載されている内容では、会社の設立手続き、税金、お金の借り方などの知識の部分が多かったが、それ以外の心得の部分が印象に残った。経営者が、儲ける事、社員の事を真剣に考えなければならないこと。株式会社の出資者(株主)は有限責任ではあるが、社長の場合は、往々にして金融機関が社長個人の資産を担保としていることや、その他にも人間としての信用という意味で責任を負わなければならないことがとても印象的だった。当たり前の事ではあるが、事業を始めるための心構えの指摘はとても興味深い。