約350ページという厚めの本の割にわりとすらすらと読み進める事ができた。ITの事にしても、ビジネスコンサルに関する話題にしても、僕の知識がわりと充実してきた証拠だろうか、既に知っている内容も多かった。この本で取り上げられている内容は、ITビジネスコンサルタントとは何か、必要なスキル、IT経営戦略、ITによる顧客価値創造、事例、関連資格など、まんべんなく網羅されていると言う印象を持った。この本で描かれるITビジネスコンサルタント像が、IT、ビジネス、コンサルティングのスキルを偏り無く持っているビジネスパーソンであるということも影響しているのだと思う。
 この本では、ITビジネスコンサルタントは、ITの活用、ビジネスモデルの構築、顧客価値の創造の3点に重点を置く、コンサルティングとは「クライアントの問題解決を支援するプロの活動」と示されている。このような事は、改めて知ったことではないけれど、再確認できたと言う意味でこの本を読んだ価値があったと思う。また、この本は2001年に刊行されている古い本ではあるが、基本的な部分は変わっていないのだと確認することが出来た。さすがに、取り上げられている事例はちょっと古いという印象を持ったが。