リーダシップを発揮する:かつての日本企業の現場力
リーダシップとマネジメントの違いというテーマです。
リーダシップとは、変革を推し進める力。
マネジメントとは、効率的に組織を運営する力。
なのだそうです。
1980年代以前は、リーダシップとマネジメントは
混同して考えられていたのが、
1990年代初頭にアメリカでこれらを分けて考える考え方が
主流となったのだそうです。
どうして、1990年代初頭にリーダーシップとマネジメントが
分けて考えられるようになったのでしょうか?
1990年代初頭に米国で、
リーダーシップとマネジメントを分けて考えた理由は、
米国の企業が、日本企業のように
現場の判断力を生かす必要があると考えたからではないかと思われます。
1990年代までの日本と米国のビジネスの違いを
誤解を恐れずに言うならば、
米国は単品種大量生産、日本は多品種大量生産
だと思います。
米国では、フォードに代表されるように、
トップがルールを決めて現場がその通り動くと言うスタイル。
日本では、終身雇用、下請けや系列などの
長期的な取引の仕組み(と信頼関係)を作ることで、
現場に判断する裁量(と同時に責任)が与えられ、
多品種の生産に柔軟に対応していくというスタイル。
米国も日本のように、
現場の判断力を生かす必要があるということから、
リーダシップとマネジメントを分けて考える事が、
必要とされたのが1990年代初頭ではないかと思われます。
こんな風に見ていくと、
今日、日本の企業が懸命に学ぼうとしている米国の経営学、
その米国の経営学は、かつての日本の企業に学んだものが
ベースとなっていると言っても過言ではない。
日本企業の良さ、変える必要のない部分。
きちんと見つめていく必要があるのではないかと思います。