MoneyForwardクラウド会計・クラウド給与を連携していると、
給与の仕訳を作ってくれるので便利で、転記ミスを減らせて便利ですが。
社会保険料控除~年金機構への支払いの記帳で面倒な点があったのでツールを作りました。

作成したのは、
「預り金:社会保険料」と「未払費用:未払法定福利費」を、
年金機構への「未払金」にまとめる仕訳を作るツールです。
分かりにくいと思うので、順を追って説明していきます。

役員1人の法人で役員報酬のみ支払っているケースでの説明ですが、
誰かを雇用している場合でも、あまり変わらないと思います。

ツールを作った背景

まずは、
クラウド給与・銀行口座との連携によって機械的に作成できる仕訳をみていきます。

クラウド給与

クラウド給与と連携して作成される仕訳は、次のような仕訳です。

この仕訳では、キャッシュは動いていないので、
この仕訳の貸方と、銀行口座との連携して記帳できる仕訳を対応づけていきます。

報酬支払

会社の銀行口座→役員の銀行口座 の払込が※1に対応します。
これは銀行口座の自動仕訳ルールを使って対応できます。

所得税(税務署)

銀行口座から源泉所得税の払込が※3に対応します。
これは銀行口座の自動仕訳ルールを使って対応できます。

住民税(自治体)

銀行口座から特別徴収の住民税の払込が※4に対応します。
これは銀行口座の自動仕訳ルールを使って対応できます。

社会保険料(日本年金機構)

銀行口座から社会保険料の払込が、残り(※2と※5の合計)に対応します。

この仕訳は、預り金・未払費用の内訳が必要なので、
銀行口座の自動仕訳ルールを使って対応することができません。

ツールの役割と使い方

ここまでの説明で、社会保険料の払込がちょっと面倒ということが分かったと思います。

この課題に対応するため、
社会保険料の払込を2段階の仕訳で記帳することにします。

1段階目で、預り金・未払費用を「未払金」という科目にまとめる記帳を行います。

2段階目で、銀行口座から「未払金」の払込を記帳します。

2段階目は、銀行口座の自動仕訳ルールを使って対応できるので、
1段階目の仕訳を作る事ができれば、すべての記帳が機械的に完了できる訳です。

1段階目の仕訳は、クラウド給与が作成した仕訳から自明なので、
以下の通り、その仕訳を機械的に作成するツールを作成しました。
使い方はリンク先のツールに書いています。

MoneyFoward会計、給与仕訳の補助ツール
https://takemikami.github.io/mftool/

出力するCSVは、未払金の補助科目に固定で「日本年金機構」を指定しています。

以上。