HDD-SEL2という製品を自作PCに組み込んだら、
便利にOS切替ができるようになったので、このエントリで紹介します。

HDD-SEL2 | Ainex
https://www.ainex.jp/products/hdd-sel2/

写真1

仕組み

製品の仕様は、上記のサイトを見て頂きたいのですが、
簡単に仕組みを説明します。

例えば、WindowsとLinuxを切り替えたいとして、
HDD2台用意し、
HDD①にWindows、HDD②にLinuxをインストールすることにします。

HDD-SEL2の
「HDD A」コネクタにHDD①(Windows)の電源、
「HDD B」コネクタにHDD②(Linux)の電源をつないでおくと。

スイッチを「A」にした時に、HDD①(Windows)のみに電源が供給され、
スイッチを「B」にした時に、HDD②(Linux)のみに電源が供給されるので。
スイッチAの時にWindows、スイッチBでLinuxが起動するという仕組みです。

他の方法との違い

HDD-SEL2を購入しなくても、
OSを切り替えることは出来るので、他の方法との違いを紹介しておきます。

仮想マシン(VMware Workstation Playerなど)

VMware Workstation Player
https://www.vmware.com/jp/products/workstation-player.html

VMware Workstation Playerなどで、
別のOSを仮想マシンとして実行する方法があります。

この方法は、2つのOSが同時に利用できるなどのメリットがありますが。

WindowsでもLinuxでもGPUを利用したい場合など、
仮想化出来ないデバイスが使えないというデメリットがあります。

ハイパーバイザー型の仮想化ソフトを実行したい場合も、
仮想環境上で動かすのは、無理があると思います。

ブートローダ (GNU GRUBなど)

GNU GRUB
https://www.gnu.org/software/grub/

Windows/Linuxの切替で最も一般的な方法が、
GRUBなどのブートローダによる切り替えかと思います。

ネット上にノウハウもたくさんあり、
HDDを2台用意しなくても切り替えられるなどメリットも多いです。

私の場合、
OSインストール時に、HDDのパーティションなどを意識する必要があり。
開発・評価用として、たびたびOSを再インストールすることもあるので、
この方法は、採用しませんでした。

BIOSでの起動デバイスの優先順位切替

BIOSの設定で、
起動するHDDの優先順位を変更することで、OSを切り替える方法です。

HDD単位で切り替えるので、パーティションを意識しなくても良いです。

HDD-SEL2を購入する前は、この方法で切り替えていましたが、
BIOSの設定を切り替えるのが、非常に面倒です。
OSを切り替える頻度が低い場合は、この方法でも十分だと思います。

私の利用方法

現状

こんな感じに組み込んでいます。

写真2

2台HDDを切り替えています。

  • HDD① Windows
  • HDD② Ubuntu Linux

私の場合は、普段はノートPC(MacBook Pro)で作業をしています。

Windowsでしか出来ない作業をするときは、
自作PCのWindowsを立ち上げて作業をします。

自作PCでLinuxも利用できると、
GPUを使った機械学習や、単体テストを全部流す、などの重いバッチ処理などを、
自作PCのLinux側で実行させることで、
ノートPC側の負荷を軽くすることが出来て良い感じです。

OS切替が簡単になり、自作PCを起動するのが苦にならないのが大きいです。

ちなみに、 同じキーボードとマウスで、ノートPC・自作PCを利用するために、
以下のUSB切替器も、繋いでいます。

SW-KM2UU | サンワサプライ
https://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=SW-KM2UU

キーボードは東プレ REALFORCE、
マウスはLogicool MX Anywhare 2Sを利用しています。
SW-KM2UUのFAQには、
LogicoolのUnifyingレシーバーは対応しないと書いてありますが、 問題無く動いてそうです。
キーボードの場合とか、Logicool FLOWとかがダメなのかも知れないです。

今後

HDD-SEL2の仕組みを考えると、
HDDが3台あれば、以下のように3つのOSを切り替えることが出来ます。

  • HDD① OS1: Aモード, A+Bモード
  • HDD② OS2: Bモード
  • HDD③ OS3: オフモード

インフラ系の評価作業が必要になったら、
3台目に、VMware ESXiなどを導入することもアリかなと思っています。