4/14(日)に池袋サンシャインシティで開かれた「技術書典6」にサークル参加して、
次の2冊の本を頒布させて頂きました。

  • Apache Hadoop & Spark ビッグデータプログラミング入門 ビッグデータの加工や機械学習のためのプログラミングガイド
  • フリーランスの確定申告自動化ガイド 「マネーフォワード クラウド確定申告」の自動化ノウハウ

ALIS IT PUBLISHING | 技術書典6
https://techbookfest.org/event/tbf06/circle/54760014

あわせて、アイマスのエンジニアコミュニティ(IM@Study)の方で企画が上がっていた合同本にも、
次の寄稿させて頂きました。

「何つながりなのかな?」を探る自然言語処理 ~765PRO LIVE THEATERに通りがかる小日向美穂~
http://takemikami.com/2019/02/21/765PRO-LIVE-THEATER.html

IM@Study | 技術書典6
https://techbookfest.org/event/tbf06/circle/54670006

はじめてサークル側で参加ということもあるので、
いろいろと思ったことなどを感想を残しておきたいと思います。

動機から応募まで

フリーランスで集まると、たびたび確定申告の話題になることがあり。
自分がMoneyForwardクラウド確定申告使って得たノウハウとか、
複式簿記の基本的な考え方とかを知識共有できれば、
他のフリーランスさんも楽をして本業に集中出来るんじゃ無いかなとは常々思っていました。

知り合いが何人か技術書典にサークル参加していて、自分も興味があり。
技術書典6もあるので、そこでノウハウをまとめた本を出そうかなと考えたのですが、
技術書典6は4月、確定申告は3月なので、技術書典6では遅い。
と言うことに気づき、別の本を書くことを考えました。

まぁ、過去のプレゼンスライドなどの流用とかを含めて考えると、
機械学習関係が書きやすいかなと思い、そんな感じのテーマで技術書典6に参加申し込みをしました。

確定申告の本は1月中に書き上げてBoothで先行公開という形にしました。

執筆テーマ

まず始めに考えたのが、
機械学習関係で初心者向けに、以下のような内容を解説する本。

  • 回帰、ロジスティック回帰、決定木、階層的クラスタリング、k-means等のアルゴリズムの解説
  • 各アルゴリズムのscikit-learnでの動かし方
  • csvファイルを読み込み、加工してscikit-learnに読ませる方法、Pandasの使い方

実際にこのテーマで書き始めて、ある程度書いたのですが、
初心者向けを意識すると、何もかも説明しないといけないのが大変で間に合わない気がした。
また、ここ最近Pandasの解説書が出てきだしたので、それほど書く必要も無いかなと思った。
という理由で方針を転換。

完全な初心者向けではない、
しっかりとMapReduceを説明するHadoopビッグデータ本を書くことにしました。
Hadoopは環境構築で力尽きがちなので、アルゴリズム理解とプログラミングを中心にする。
データウェアハウス・データレイク・データマートのような、
ふわっと理解している人が多い概念をきちんと整理して、データ分析システムの構成を考えられるようにする。
という方針で、執筆することにしました。

と言うことで、
当初のサークルカットの説明と、頒布した書籍に乖離が出てしまいました。
混乱させてしまい申し訳ないです。

執筆環境

執筆環境は、Microsoft Wordを使いました。

Re:Viewも試したのですが、
よく言われている次のようなメリットが、私には不要だったので。

  • テキストファイルなので複数人でGitHubのPRでレビューしやすい
  • PDF, ePub, InDesignなど様々な形式で出力出来る

WYSIWYGで手軽にレイアウトや強調などをコントロールできるWordが執筆しやすかったです。
Word自体の設定をきちんとしておく必要がありますが、
ソースコードの貼り付けも、ソースコード用スタイルを定義すれば、特に不都合も無く執筆出来ました。

個人的な意見ですが、内容書かないと始まらないので、
Re:Viewで消耗しそうになったら、Word使えばいいと思います。

部数

何部刷れば良いのか分からなかったので、
過去の技術書典の他の方のブログとかも見たのですが、
フロント系とか初心者向けとか、割と手に取りやすいテーマの本が多く。
Hadoopのようにデータエンジニア向けの、技術書典であまり見かけない本の場合には、
あんまり参考にならない気がして。
完全な初心者向けの本という訳でも無いので。
最終的に、売れなくて持ち帰っても、知り合いに配るという逃げが出来そうな部数にしておきました。

確定申告本は、時季的に過ぎているし、ちょっとだけ印刷して置いておこうという感じの部数で。

当日

日常では人とほとんど話をせず過ごしているので、
いろいろな方とお話できたのは楽しかったです。
馴れないことだったので、とても疲れましたが。

近辺のサークルさんが、初心者向けの本を作って積極的に呼び込みをしている中、
ワンオペでじっと来て頂けるのを待っていましたが、
有り難いことに、
11:00から始まって、14:00前にHadoop本が完売、14:30前に確定申告本が完売でした。
IM@Studyの方も15:00前に完売でした。

技術書典って初心者向けの本で盛り上がっているイメージが強いので、
こういう内容の本のニーズがあるのか不安でしたが、結果的には大丈夫でした。

後日

技術書典の「かんたん後払い」を利用したので、
支払い状況の一覧をダウンロードしようと思ったら、
ダウンロード機能が見当たらなかったので、CSV変換用の雑なスクリプト書きました。
https://gist.github.com/takemikami/4b462b66fc009f5301d41036d934f92b

スクリプトはさておき、
一覧にしてみると、このペースで接客してたのか、それは疲れるな「納得」という感じでした。
当日までは、ワンオペさみしいかなと思っていたのですが、
逆にさみしさ感じる余裕が無かったですね。

今後

技術書を書くのは自分の知識の棚卸しにもなるので、余裕あれば今後も書いていこうと思います。

「本、書かない?」と誘われては逃げてきた人生だったのですが。
そんな気持ちになっているのもおかしなものです。

当初企画していた、機械学習入門(scikit-learn&Pandas)、
データパイプライン系でAirFlow本とか、
GitHubFlowのPR運用とCIノウハウ本とか、
機械学習の評価指標をまとめた本とか、
いろいろ書けそうなものはあるかなと、思っています。
# マネジメント論的なやつとかは、書いたら愚痴っぽくなりそうなので、技術書がいいかな。

技術書典6、楽しいイベントでした。
運営のみなさま、ありがとうございました。そして、おつかれさまでした。