情報化白書2005 IT社会の信頼と責任〜コンプライアンスへの対応
情報システムに関わる者であれば必ず読んでおいた方が良い、というのが読み終わった感想。情報化白書2005では、企業・暮らし・行政でのITの利活用、EC、ITインフラ、セキュリティ、法制度が取り上げられている。企業におけるITの利活用では、部門内での情報システムはよく活用されているが、企業全体や企業間に視点を移すとまだまだ有効に活用されていないということが示されている。セキュリティでは、フィッシングが日本でも大きな問題となる可能性が高いことが示されている。法制度については、個人情報保護法とe文書法がメインテーマになっている。他にも様々なテーマが取り上げられている。
結構分厚い本で読むのも大変だが、この一冊でITの今を概観できる。毎日、新聞や雑誌を読んで情報収集につとめていれば、読む必要が無いような内容なのかもしれないが、このような白書で、ITの今を広く捉えることは大変重要なことではないかと思う。僕自身は、情報システムが部門内ではよく活用されており、企業全体や企業間での活用はまだまだという状況を、何となく感じていたが、この本で改めて認識された。このことは仕事をする上で、意識しておくべきことだと思う。今を整理して眺めることが、本当に大切だと認識させられた一冊。