ファシリテーション。この本を読むまで、会議の進行役を上手くこなす方法くらいにしか思っていなかったのだが、正しくもあり、間違ってもいた。ファシリテーションとは、事務連絡や確認事項を漏れなく実施する通常の会議の進行ではなく、参加者が活発に意見を交わし合って創造的なアイデアを出すための進行の方法である。
 この本は「教科書」と銘打たれている割にはが、読みやすく、実践的な本だと思う。議事録の事例など実際の会議に流用することができそうなフォーマットが掲載されていたり、思考ツールとしてMECE・3C・5つの力などの一般的なフレームワークも紹介されており、実用性という意味でバランスの良い本だという印象を持った。しかし、実践するとなるとこの本の知識だけでは太刀打ちできず、経験を積む必要があるだろうと言うことも感じた。僕自身、最近は会議形式で議論をする機会が増えてきていることもあるので、上手く経験を積んでいきたいと思った。もちろん、この本に書かれているいる知識を上手く活用した上で。