1年程前からだろうか、以前から楽天と言う企業には関心を持っていて企業研究本を探していたのだが、最近発売されたようなので早速手にとって読んでみた。以前から、ソフトバンクと比べて堅実な企業だという印象を持っていたが、この本を読んで真面目な企業だという印象が加わった。本書では体育会系の企業という表現がなされているが、テキパキと企業活動を進める様を上手く表している表現だと思う。
 本書にも出てくる「楽天における5つのコンセプト」は、楽天のホームページの採用情報に部分にも書かれているので知っていたが、特にその中の「3) 仮説→実行→検証→仕組化」の意味をこの本を通じてより深く知ることができたと思う。改めて感じるのは、私自身は実行と検証を軽んじていて、「仮説→仕組化」を急ぎすぎているのかという気がした。
 楽天代表取締役の三木谷浩史氏については、同郷という事もありどのような人物なのかという関心を寄せていたが、この本だけからはいまいち人物像を見ることはできなかった。また、この本は読み物としては面白いが、企業の研究としては数字の面が弱いかなと言う感じを覚えた。また、競合他社との比較についても、記述はあるものの物足りない感じがした。