山奥の小屋が舞台でずいぶん地味な雰囲気で始まった。それから、おきまりの謎に包まれた出来事が次々と起こる。この話は、そんな感じで始まっていつになったら謎が解けるのだろう。それよりもいつになったら事件が起こるのだろう。という感じで読み進めた。そういった謎の類が最後の方で見る見ると解決していくのは読んでいて心地よいものだった。しかしながら、序盤からずっと言われ続けていた小説家の伊波の妻が殺されたという事件は、全く関連性が無く、読み終わって物足りない印象も受けた。