赤川次郎らしい読みやすい本だった。19歳の女子大生「涼子」とサラリーマン「内島」の不倫が中心になって、物語が進む恋愛小説で、表紙に「長編サスペンス恋愛小説」と銘打っている割にはただの不倫恋愛小説だなぁと感じていたら、最後に田辺が現れて、涼子を殺してしまうんだな。そこがサスペンスなんだ。とか思ってた。
 ところで、内島の妻・通江は夫の嫉妬心を煽るために自分も男ができたように振る舞っていたが、それ以前に自分が夫の不倫によって嫉妬心を煽られていることに気付いていないんだろうか、そのあたりが盲目だなぁとか思った。