戯曲という物は読み慣れていないので、初めは取っつきにくい感じが強かった。しかし読み進めていく内に慣れてきたという感じですいすいと読み進められた。戯曲の中に出てくる詩という物も、詩だけ単独で読むのとは違って面白かった。メフィスト=フェレスと言う悪魔は、とてもコミカルな感じがして面白かったが、どことなく怖い感じがし続けるのもやはり悪魔という感じで面白かった。ファウストの熱狂的な愛という者は、戯曲という形で客観的に見えるので、ちょっと嫌な感じもしたけれど、こんなもんだろうなと主観的に感じることもできた。
 あとがきにあった、ゲーテの生涯で、ゲーテがどう言った風に生きていたかが見れて、よりゲーテに親しめた。しかし、そこに登場するいろいろな作品を読みたいと思っても、文庫で手にはいるのだろうかという不安も募った。