マカールとワーレンカの手紙のやりとりだけで構成されている話で、読みやすいのは読みやすいが終わり方にはなんだか満足いかない物がある。しかし、下手に手紙という枠をはずしてしまうよりはこの方が満足できる終わりだったと思う。しかしワーレンカはこの後、マカールに手紙を送ったのだろうか。絶対に送ると言っておいて送らないと言うような終わり方は嫌だけれど、送らなかったような感じのする結末だ。この話に出てくる「貧しき人びと」は、みな貧しくなくなっていくが、心の面では貧しくなっていくと言う結末だと思うから、きっと、ワーレンカはマカールに手紙を出さなかったと思う。