「手紙」という作品については、一枚の手紙によって事件の真相が180度反対の方向に向かう。というような部分も印象的ではあったが、やはり僕は女性に対する漠然とした恐怖。つまり愛を裏切るということによって、凶悪とも言える殺人を犯してしまうという女性が描かれていたことが印象的だった。
 「環境の力」でも同様に女性との愛に関し、環境への順応と言えども裏切ったという行為を行った男が現れる。この男に対して僕自身が同情できるかというと、解らない。それは、そのような世界に順応していないからでもあるし、したくないからだろうと思う。