大学の時に所属していた文学研究会の後輩から、
「集まるから部室来て」というメールが来たので、
行ってみると、合評会でした。


文学研究会でやっている合評会は、
みんなが書いた文芸創作(小説や詩)を読んで、
お互いに批評し合うという会です。
何をするのか知らなかった私は、
当然、自分が書いた作品を用意していなかったので。
後輩達の小説の批評をする立場として参加してきました。


それぞれの作品に対して、
「読者にどういう風に読ませたいと思って書いたのか?」
と作者の意図を聞いて、
その意図を作品から感じ取ることが出来たかを、
読者の立場から意見する、という形で批評を進めていました。


以下、合評で話題になった内容で、
印象的だった事について触れていきたいと思います。


まずは、キャラクターのネーミングについて。
登場人物に意味ありげな名前をつけていると、
作品中でその名前の意味がはっきりしないと、
読後にもやもやが残るという意見がありました。
特に意味を持たせる必要が無いなら、
シンプルな名前にしておいた方が無難ということと、
まじめに、名前の意味とかを調べ出すと、
勉強も資料も必要になるので、大変だねという話をしていました。


次に、描写を曖昧にしておきたい場合の表現について。
作中で「○○のような」という表現があり、
「○○のようなもの」と書くと物質的になって意図した表現にならないが、
「○○のような」で切ってしまうと収まりが悪いという部分があった。
ここをどのように表現することが出来るか?という点を考えていた。
地の文が三人称だと、曖昧な様を表現する時に、
地の文でそのまま表現するより、
登場人物の視点に移してから表現した方がしっくりくるかも知れない、
という話をしていました。


次に、食べ物と色の表現について。
食べ物を色で表現する時に、表現したい味と色がしっかりと、
かみあっていないと伝わらないという話題。
具体的にはおいしいカレーって何色と書けばいいんだろう?
という話をしていました。
辛いカレーとおいしいカレーでは、表現すべき色は違うねという話など。


最後に、切ない表現をどのようにするかという話題。
恋愛における切ない様子を表現する際に、
登場人物の内面を描写する方法もあるが、
情景描写を使って登場人物の切ない心情を描写したいと話をしていました。
このような表現を学ぶには、
昔の歌謡曲の歌詞なども参考になるという話をしていました。


こんな風に、創作の話をしていると、
久しぶりに自分でも小説を書きたいなと思いました。
楽しかったです、こういう話ができる仲間は本当に貴重だと思います。