大阪商工会議所が主催するメンタルヘルスケア・マネジメント検定試験の公式テキスト。僕自身は、近年の企業活動においてメンタルヘルスケアは非常に重要な課題となっているという認識が強い。が、実際には、メンタルヘルスについて考えること自体が、後ろ向きなことで、よくないことであるという世間の風潮があると思う。このような検定試験などで、メンタルヘルスの認知度を高めることは大変重要な事だと思う。人事部門の担当者や、ラインの管理職には、このような検定試験に合格することを昇格要件にするくらいの対応は必須だと思う
 ビジネスの世界では、リスクに対応するためのコンティンジェンシー・プランなどを用意したりすることが多い。しかし、人のメンタルヘルスの問題に関しては、話題に上げるのをさけているのか、語られる事がほとんど無い。このメンタルヘルスの検定試験の実施などが、このような状況に一石を投じる事になればよいと、僕は思う。
 この本に掲載されていた情報で、原因は不明だが朝食をきちんと食べる習慣のある人は鬱になりにくいのだとか。原因不明だというのが非科学的だが、原因不明だということを明示した上で書かれているので問題はない。と同時に、この分野は、まだまだ研究が進んでいない分野なのだなと感じた。